慣れないことすると…

先日の話。


会社帰りの改札前。


オイラの通っている地域には盲人の施設があるため、


普段、結構白い杖を持った人を見かけるのだが、


その時も、一人の白い杖を突いた女性が改札に向かっていた。


しかし、彼女の向かっている側は、自動改札の一方通行の出口側。


大丈夫かなぁ、と思って横目で見ていたら、


やはり、彼女はそちらの自動改札の切符挿入口に切符入れようとしていた。


反対側からは、出場する人が近づいて来ている。


と、俺は咄嗟に彼女の右ひじを掴んで、


「そちらではないですよ。」


と、声をかけた。




瞬間、やっちまった、と思った。


彼女が顔がビクッとなり、すいません、と言ったからだ。


あの、すいません、は礼ではなかった。


そのまま俺は、こちらです、と彼女を入場できる方に誘導した後、


逃げるようにその場を立ち去った。




あの状況は、反対側から人が来ていたとはいえ、


危険とは言える状態ではなかった。


目の見える人間だっていきなり、ひじ掴まれたら驚くだろう。


あの場合、声をかけるだけで十分だったはず。


普段慣れないことすると判断を誤るなあ、と反省しきり。





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